
競合分析・市場分析とは?Qoo10初心者が成功するための分析方法を解説
「ECモールへ出店したが、競合分析や市場分析のやり方がよくわからない」
「Qoo10の市場分析や競合分析はどうやったらいいの?」
Qoo10で本当に売上を伸ばしたいなら、商品の改善だけではなく、市場全体を理解し競合を分析することが成功への近道になります。
この記事では、Qoo10における効果的な競合分析と市場分析の方法を詳しく解説します。
最後まで読めば実践的な分析手法を身につけることができ、売上アップにつながるでしょう。
Qoo10の売上アップのコツを知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
1.Qoo10で売上を伸ばすには競合分析・市場分析が重要
Qoo10でビジネスを成功させるためには、単に良い商品を出品するだけでは不十分です。
どんなに優れた商品でも、適切な分析なしでは埋もれてしまう可能性があります。
- 価格競争だけではライバルに勝てない
- Qoo10特有の競合が存在する
- 広い視野での分析が成功の鍵となる
(1)価格競争だけではライバルに勝てない
Qoo10はそもそも価格帯が安いショップが多く、競合に勝つために価格の安さだけで勝負すると、利益率が下がり持続可能なビジネスが難しくなります。
そのため、価格以外の差別化ポイントを見つけることが長期的な成功につながります。
例えば、丁寧なカスタマーサポートや独自の特典など、価値を付加する要素を考えましょう。
競合分析を通じて、他社が提供していない価値を見つけ、独自の価値をアピールすることで価格競争に依存しない競合との戦い方が見つかります。
(2)Qoo10特有の競合が存在する
Qoo10における競合は、単に同じカテゴリに出品している同業他社だけではなく、意外なところにライバルが潜んでいることを理解する必要があります。
例えば、商品の用途自体が同じでもカテゴリが違う商品は見えない競合となり得るので、リサーチが必要です。
他にも、ダイエット商品を販売している場合は、プロテインや酵素ドリンクなども競合になるでしょう。
また、カテゴリは全く異なっていてもダイエット目的のために使われる商品は全て、競合分析の対象です。
加えて、広告枠に表示される他社商品も重要な競合として調査対象となります。
これはオーガニック検索で1位を獲得していても、広告商品によって実質的には3〜4位、場合によってはさらに下に表示されることがあるためです。
このように、Qoo10での競合分析では、表面的なカテゴリだけでなく広い視野と多角的な着眼点が重要になってきます。
(3)広い視野での分析が成功の鍵となる
Qoo10で成功するためには、1つの視点ではなく複数の角度から市場を見る必要があります。
例えば、競合商品の特徴や価格戦略、プロモーション方法などを総合的に分析しましょう。
また、購入者の行動パターンや検索傾向も把握することが重要です。
こうした広い視野での分析により、市場の隙間(ニッチ)や未開拓の需要を発見できます。
そして、その発見を自社の戦略に活かすことで、競争の激しいQoo10マーケットでも自社ショップを効果的にアピールできるでしょう。
2.競合分析とは?Qoo10で比較される相手を探すこと
Qoo10において真の意味での競合とは、顧客があなたの商品と比較検討する可能性のある全ての商品を指します。
具体的に競合分析ですべきことや、その基本的な概念を紹介します。
- 検索結果に並ぶ商品が真の競合となる
- 購入検討時の比較対象を把握する
- 「誰と比較されているか」が改善のヒントになる
(1)検索結果に並ぶ商品が真の競合となる
Qoo10では、顧客が特定のキーワードで検索した際に表示される商品群が、実質的な競合となります。
同じ検索結果ページに表示される商品は、消費者の目に同時に触れるため直接的な競争関係にあると考えられるためです。
Qoo10では検索順位が上位であればあるほど、消費者の注目を集めやすくなるので、自社商品の検索順位を把握することが重要です。
そのうえで、同じ検索結果に表示される他の商品をしっかり分析する必要があります。
(2)購入検討時の比較対象を把握する
Qoo10をはじめとしたECの世界では、消費者は購入を決定する前に、複数の商品を比較検討します。
この比較検討の際に見られる商品が、あなたにとっての真の競合です。
そのため、価格や機能、デザインなど、消費者が比較する要素を理解して、顧客の視点に立って、彼らがどのような基準で商品を選んでいるのかを考察しなければなりません。
例えば、ダイエットサプリメントの販売をするなら、価格や成分だけでなく、口コミの多さや実際に体重減少した人の多さが比較基準となります。
このように徹底したユーザー目線で競合分析をおこなうことで、ライバルに勝てるヒントが見つかります。
(3)「誰と比較されているか」が改善のヒントになる
Qoo10で売上を上げるためには、自社商品がどの商品と比較されているかを知らずして、効果的な改善はできません。
競合商品の強みと弱みを理解することで、自社商品の改善点が見えてきます。
例えば、競合商品がレビューで高評価を得ている機能について調査し、自社商品も同等以上の機能を提供できるか検討しましょう。
また、競合商品に欠けている要素を見つけ、それを自社の強みとして打ち出すことも有効です。
競合との比較を通じて初めて、自社商品の真の価値と改善点が明確になります。
3.Qoo10での競合分析の手順
Qoo10での競合分析は、単なる価格比較だけでなく、多角的な視点から行うことが大切です。
具体的に競合分析をする手順について解説します。
- 商品検索してキーワードに対する上位商品を洗い出す
- 検索対象をカテゴリと用途で広げる
- 広告出稿商品を把握する
- 比較対象の詳細を表にまとめる
(1)商品検索してキーワードに対する上位商品を洗い出す
まずは実際にQoo10で自社商品に関連するキーワードで検索を行い、上位表示される商品を確認しましょう。
検索上位20〜30件の商品に注目し、それらの特徴を詳しく観察します。
商品画像の特徴、使用されているキャッチコピー、商品タイトルの書き方などを比較してみてください。
また、価格帯の分布、送料の有無、レビュー数の多さ、クーポンやキャンペーンの有無なども重要なチェックポイントです。
これらの情報を収集することで、検索上位に表示される商品の共通点が見えてきます。
そして、その共通点を自社商品に取り入れることで、検索順位の向上につながる可能性があります。
Qoo10の商品ページ設定の方法は、こちらの記事もご覧ください。
(2)検索対象をカテゴリと用途で広げる
競合分析の視野を広げるために、カテゴリや用途で検索対象を拡大して競合分析をしてみましょう。
例えば、ダイエットサプリメントを販売している場合、同じカテゴリ内の競合だけでなく、酵素ドリンクやプロテインなども含めて分析しましょう。
消費者の視点では、「痩せたい」という同じ悩みを解決する商品は全て選択肢となるので、広い意味での分析が必要です。
このような「見えない競合」を把握することで、より広い市場での自社のポジションが明確になります。
また、異なるカテゴリの商品がどのようなアプローチで同じ悩みを解決しているかを知ることで、新たな差別化ポイントが見つかるかもしれません。
(3)広告出稿商品を把握する
Qoo10では、パワーランクアップなどの広告機能を使用している商品が上位に表示されることがあります。
例えば、以下の検索結果で「PR」と表示されているのは、パワーランクアップ広告で上位表示されている商品です。
本来その下の商品は10位表示されるのですが、この製品がパワーランクアップで広告枠に表示されていることで、実質11位に表示されています。
このように、オーガニック検索で上位表示されていても、広告商品によって実質的な表示順位が下がることを理解しておかなければなりません。
そのため、定期的に検索結果を確認し、広告出稿されている商品の割合や特徴を把握しましょう。
競合の広告戦略を知ることで、自社の広告出稿の判断材料にもなります。
場合によっては、競合が広告を出稿していない時間帯や曜日を狙っての出稿なども検討すると良いでしょう。
Qoo10のパワーランクアップ広告について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
(4)比較対象の詳細を表にまとめる
競合分析で収集した情報は、Excel やスプレッドシートなどを使って表形式で整理すると分析しやすくなります。
商品名、価格、送料の有無、レビュー数、主な訴求文などの項目を設定し、競合商品の特徴を一覧できるようにしましょう。
この表を分析することで、市場の傾向や自社商品の位置づけが明確になります。
例えば、競合商品の価格帯が集中している範囲や、高評価を得ている商品の共通点などが見えてきます。
そして、こうした分析結果から、自社商品の改善点や差別化のヒントを見つけることが可能です。
定期的に情報を更新し、市場の変化に応じた戦略の調整にも役立てましょう。
4.市場分析とは?Qoo10で勝てるジャンルを選ぶ視点
競合分析と並んで重要なのが市場分析です。
市場分析では、全体的な需要や競争環境を把握し、自社が参入すべき最適なジャンルを見極めます。
市場分析でもつべき視点について解説します。
- 需要と競争バランスを見極める
- 勝てるジャンルの特定が重要
- データに基づく市場選択が成功の鍵
(1)需要と競争バランスを見極める
Qoo10の市場分析の最も重要なポイントは、需要と競争のバランスを見極めることです。
需要が高くても競争が激しすぎれば、市場に参入するのは難しくなります。
逆に、競争が少なくても需要がなければ、売上は期待できません。
理想的なのは一定の需要があるにもかかわらず、何らかの理由で競合が少ない「ブルーオーシャン」と呼ばれる市場です。
Qoo10内のさまざまなカテゴリやサブカテゴリを調査し、このようなバランスの取れた市場を探しましょう。
(2)勝てるジャンルの特定が重要
自社の強みを活かせるジャンルを選ぶことも、Qoo10の市場分析の重要な視点です。
例えば、独自の仕入れルートがあるなら、その強みを最大限に活かせるジャンルを選びましょう。
また、専門知識や経験がある分野であれば、その知識を商品説明やマーケティングに活かせます。
自社の強みと市場の機会が合致するジャンルを見つけることが、Qoo10での成功につながります。
すでに参入しているジャンルでも、市場分析によって新たなニッチ市場や未開拓のセグメントが発見できれば、売上を大きく伸ばせる可能性はあるでしょう。
(3)データに基づく市場選択が成功の鍵
Qoo10で成功するためには、感覚や思い込みではなく、データに基づいた市場選びが不可欠です。
具体的には、検索ボリューム・売上推移・季節性などの数値を把握し、それらをもとに商品ジャンルや出品カテゴリを選定する必要があります。
例えば、Qoo10のQSM(Qoo10セラーマネージャー)を活用すれば、カテゴリ別の売上データやキーワードの検索数を簡単に確認できます。
こうしたツールを使って複数のデータを総合的に分析し、成長余地や競合状況を踏まえたうえで、市場を選定することが成功への近道といえるでしょう。
5.Qoo10での市場分析の手順
効果的な市場分析を行うには、具体的な手順に従って進めることが重要です。
以下では、Qoo10における市場分析の具体的なステップと注目すべきポイントを解説します。
- カテゴリごとの売れ筋と検索ボリュームをチェック
- 上位商品の特徴と競合数を数値化する
- 自社商品がどこで戦えるかを把握する
(1)カテゴリごとの売れ筋と検索ボリュームをチェック
最初に行うべきは、カテゴリごとの売上傾向や検索ボリュームの把握です。
QSMを活用すれば、キーワードの検索傾向などを確認できます。
(2)上位商品の特徴と競合数を数値化する
次に、上位表示されている商品群を観察し、競合状況を定量的に分析します。
具体的には、以下のような項目に注目しましょう。
- 1位〜20位までのレビュー件数の平均
- 送料無料の商品が占める割合
- 販売価格帯の傾向
- 画像枚数や動画の有無など、商品ページの作り込み度
これらの情報をスプレッドシートなどで一覧化すると、どの市場が競争激化しているか、どこが比較的緩やかな市場かが判断しやすくなります。
例えば、レビュー件数が上位平均で1,000件を超えていれば、信頼性の構築に時間とコストがかかるため、新規参入にはハードルが高いと考えられます。
一方で、レビューが少ない商品でも上位に食い込んでいる場合は競合が少なく、それで上位に食い込めているのかもしれません。
こうした「市場の温度感」を正しく捉えることで、自社が戦えるフィールドを見極めやすくなります。
(3)自社商品がどこで戦えるかを把握する
最後に、自社の商品がどの市場で通用するか、どのポジションなら勝てるのかを見極めます。
この段階では、収集した情報をもとに、縦軸に「市場ニーズ(検索数・市場規模)」、横軸に「競合強度(レビュー数・出品数)」をとったマトリックスを作成するのがおすすめです。
- ニーズが高く、競合が少ない市場:参入優先度が高い
- ニーズも競合も高い市場:商品力や価格戦略で勝負
- ニーズが低く、競合も少ない市場:ニッチ戦略として検討
- ニーズが低く、競合が多い市場:避けるべき市場
特に注目したいのが、「ニーズは高いが、競合の作り込みが甘い」市場です。
例えば、検索数が多いにもかかわらず、レビューが少ない商品ばかりで構成されているカテゴリは、施策次第で短期間で上位に食い込める可能性があります。
また、自社が持つ独自の強み(原材料、価格、製造背景、付加価値など)を活かせる市場であれば、多少競合が多くても戦略次第で勝機があります。
重要なのは、自社商品の強みがその市場においてどれほど響くかを見極めることです。
分析の結果をもとに狙うべき市場を定め、商品設計や販売ページ、広告出稿などを一貫して最適化することで、成果につなげましょう。
6.Qoo10の分析作業を効率化するおすすめツール
競合分析や市場分析を効率的に行うためには、適切なツールの活用が欠かせません。
以下では、Qoo10での分析作業に役立つツールを紹介します。
- QSM(Qoo10セラーマネージャー)
- Nint ECommerce
- Googleトレンド・キーワードプランナー
- スプレッドシート
(1)QSM(Qoo10セラーマネージャー)
QSMは、Qoo10公式の無料ツールであり、セラーにとって基本的な分析を行うことができます。
キーワードの検索回数やカテゴリ別の売上状況、競合商品の状況などを把握できます。
特に活用したいのがQSM内の「Analytics」にある「上位の検索ワード」機能です。
ここでは、検索ワードとトラフィック数が表示されるため、自社ショップを訪問するユーザーがどんなキーワードを使っているか確認できます。
この機能と、QSMのプロモーションメニュー内にある「プラス展示」にある、キーワード分析機能を併用するのがおすすめです。
この画面で自社で人気の検索ワードを入力すると、関連キーワードや検索されたボリュームを確認できます。
また、同画面の「検索結果」を利用すれば、同一カテゴリーや検索ワード内で人気な商品の情報をチェック可能です。
検索結果がPCとモバイルそれぞれで表示できるので、双方のランキングをチェックして、人気商品のレビューや購入数、価格帯やLPの作り込みについて確認しましょう。
(2)Nint ECommerce
Nint ECommerceは有料の外部ツールですが、Qoo10より高度な競合分析を実現できます。
Qoo10をはじめ、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどの複数モールを横断して分析できるのが大きな強みです。
Qoo10においては、カテゴリごとの売上推定、販売トレンド、セラー単位での売上推定額や取扱商品数を可視化できます。
特に以下の機能が便利で、Qoo10をはじめとしたECモールの運営に役立ちます。
- 売上ランキング分析:Qoo10内で売れている商品やカテゴリのトレンドを把握可能
- 競合セラー分析:個別セラーの推定売上、販売点数、レビュー状況などを確認できる
- 広告分析(他モール中心):モールによっては広告出稿の傾向も追跡できる
これにより、「競合がいつ売上を伸ばしているか」「どの商品で利益を出しているか」などを把握し、自社の戦略設計に活かすことが可能です。
また、複数モールのデータを同時に見られるため、「Qoo10で売れていなくても、他モールで成長中の商品をQoo10で狙う」といった逆輸入的な分析も可能です。
Qoo10に特化したセラーでも、他モールとの比較データを持つことで、より高精度な市場選定やポジショニングが行えるでしょう。
(3)Googleトレンド・キーワードプランナー
Qoo10外のトレンドを知るには、Googleトレンドやキーワードプランナーの活用がおすすめです。
これらの無料ツールでは、インターネット全体での検索数の推移や急上昇ワードを確認できます。
Qoo10内でのニーズを把握するだけでなく、外部検索の視点から商品選定や出品タイミングの判断が可能になります。
例えば、特定キーワードがいつ検索されやすいかを知れば、季節性に合わせた先回り出品や販促計画を立てることができます。
また、キーワードプランナーは関連語の発見にも優れており、タイトルや商品説明のブラッシュアップにも効果的です。
市場動向をより大きな視野でとらえるためにも、Qoo10の内部データとあわせて外部ツールも積極的に取り入れましょう。
Qoo10のSEO対策については、こちらの記事で解説しています。
(4)スプレッドシート
分析作業では、収集したデータを整理し可視化することが重要です。
Google スプレッドシートやMicrosoft Excelなどの表計算ソフトを使えば、集めた情報をまとめてデータ分析を効率化できます。
競合商品の特徴を表形式でまとめたり、価格帯の分布をグラフ化したりすることで、データからのインサイト抽出が容易になります。
また、定期的にデータを更新することで、市場の変化や自社の成長を時系列で追跡することも可能です。
さらに、条件付き書式などの機能を活用すれば、数値の高低をビジュアル的に把握できるため、分析の効率が上がります。
スプレッドシートの活用は、データに基づく意思決定の基盤となる重要なスキルですので、ぜひマスターしましょう。
まとめ
Qoo10で成果を出すためには、感覚ではなくデータに基づいた市場分析が欠かせません。
検索ボリュームや売上傾向、競合商品の特徴などを数値で把握することで、勝ち筋のある市場を見極めることができます。
QSMやNintなどの分析ツールを活用すれば、トレンドの変化や競争環境を可視化でき、より精度の高い商品戦略や出品タイミングの判断が可能です。
最初は分析に戸惑うこともあるかもしれませんが、スプレッドシートなどで情報を整理する習慣を持つことで、段階的にスキルを高めていけます。
また、自社に合った市場を見つけられない場合や判断に迷った場合は、EC専門のコンサルや運用代行サービスを活用するのも1つの手段です。
Qoo10での販売を着実に伸ばすために、まずは市場と競合を“見える化”するところから始めましょう。
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