
ECコンサルとは?依頼できる業務範囲やおすすめコンサルも紹介
「ECコンサルティングってどんなサービス?成果は出るの?」
「ECコンサルティングを入れたいけど、どの企業を選べば良いかわからない」
EC事業の展開を考えている企業は非常に多いですが、ネットショップ運営は複雑かつ業務量が多く、リソースが不足しているという声をよく耳にします。
そこで役に立つのがECコンサルティングですが、成果は出るのか、どのようなサービスかなど不明点が多く、踏み出せない人も多いでしょう。
この記事では、ECコンサルティングの基本や業務内容、ECモールごとのコンサルの特徴やおすすめのECコンサル企業の紹介をします。
最後まで読めばECコンサルティングとは何かが理解でき、自社に必要なサービスを提供している企業に出会えるでしょう。
1. ECコンサルティングの基本
ECサイトの運営には専門的な知識とノウハウが求められます。
そのため、多くの企業がECコンサルティングを活用したビジネス展開を行っています。
まずは、ECコンサルティングがどのようなものか基本的な知識を身につけましょう。
- ECコンサルティングとは
- なぜECコンサルが必要とされているのか
- ECコンサルを活用するメリットとは
(1)ECコンサルティングとは
ECコンサルティングは、オンラインでの商品販売を成功に導くための専門的なアドバイスやサポートを提供するサービスです。
コンサルタントはまず、クライアントの業界や市場を綿密に分析し、その結果をもとに最適な戦略を立案・提案することが主な役割となります。
さらに、サイトの構築から運営に至るまで、EC事業に関する包括的な支援を実施します。
具体的には、商品構成の見直しや価格戦略の立案、効果的なプロモーション施策を提案するのが主な業務です。
(2)なぜECコンサルが必要とされているのか
ECコンサルの需要は年々拡大しています。
なぜなら参入企業も増加の一途を辿っており、ECサイトの運営には専門的なスキルと経験が必要とされるためです。
特に、プラットフォームごとの特性やアルゴリズムの理解、効果的なマーケティング手法の習得には時間がかかります。
そのため即効性を求める企業はEC事業を始めたあとはECコンサルティングを利用し、ノウハウを蓄積しながら内製の準備を進めます。
(3)ECコンサルを活用するメリットとは
ECコンサルを活用することで、複数のメリットが得られます。
第一のメリットが、専門家の知見を活かした効率的な事業展開が可能になることです。
また、最新のトレンドや市場動向を踏まえた戦略立案が可能な点もメリットとなります。
ECコンサルは業務上、EC業界の情報が入って来やすく最新の情報を掴みやすいためです。
さらに、自社では気づきにくい課題の発見や、具体的な改善施策の提案も期待できます。
これらの結果として、売上の向上やコスト削減、業務効率の改善といった成果を実現可能です。
2. ECコンサルができること
ECコンサルタントの支援範囲は、EC事業の立ち上げから運営まで多岐にわたります。
各企業のニーズや課題に応じて、最適なソリューションを提案することが可能です。
- EC戦略の立案と市場分析
- 出店プラットフォームの選定
- 販売促進施策の提案と実行
- 運用体制の構築支援
(1)EC戦略の立案と市場分析
EC市場での成功には、緻密な戦略立案と市場分析が不可欠です。
ECコンサルタントはまず、クライアントの商品特性や強み、市場環境を詳細に分析し、その結果から競合との差別化ポイントや、ターゲット顧客層を明確に設定します。
さらに、中長期的な成長戦略や収益計画まで、包括的な戦略を策定してEC事業を成功させる方法を探っていきます。
例えば、高価格帯商品を扱うブランドのEC事業を始める場合は、市場環境やペルソナ設定から、同価格帯商品のリサーチなどを実施。
設定したペルソナの購買経路に合わせて、Webマーケティング等を駆使して、販促活動を行います。
(2)出店プラットフォームの選定
各ECプラットフォームには、独自の特徴やユーザー層が存在します。
例えば、楽天市場は幅広い年齢層に支持される一方、Qoo10は20〜30代女性がメインユーザーとなっています。
ECコンサルタントは、このような商品特性とプラットフォームの相性を分析し、最適な出店先を提案するのが仕事です。
例えば「高価格帯の商品であればQoo10よりも楽天市場がおすすめですが、反対に低価格のコスメ類などはQoo10と相性が良い」というような提案が可能です。
また、複数モールへの出店を検討する際は、各モールの特性を活かした展開方法も助言します。
(3)販売促進施策の提案と実行
効果的な販売促進には、各プラットフォームの特性を理解した施策が必要です。
ECコンサルタントは、広告運用やSEO対策、メルマガ配信など、様々な集客ノウハウを知っており、過去の知見から方針を提案します。
また、ECプラットフォームごとのセール時期に合わせたプロモーション戦略や、リピーター獲得のための顧客育成施策なども提案・実行します。
こうした施策を通じて、持続的な売上向上を実現していくのです。
(4)運用体制の構築支援
EC事業の成長には、効率的な運用体制の構築が重要となります。
ECコンサルタントは、在庫管理から受注処理、顧客対応まで、必要な業務フローを設計し、さらに作業の効率化やシステム化、人員配置についても具体的な提案を行います。
例えば、自社でどの程度の人員を各業務へ割り振るべきか、お客様サポートに必要な人員配置などの提案も可能です。
そのためEC事業の立ち上げ段階からコンサルを依頼すれば、最初から効率の良い運用体制で業務を始められます。
3.ECモールごとのコンサルタントの特徴
各ECモールには独自の特性があり、それに応じたコンサルティングスキルが必要となります。
成功のためには、各モールの特徴を熟知したコンサルタントの選定が重要です。
- 楽天市場のECコンサル
- AmazonのECコンサル
- Qoo10のECコンサル
(1)楽天市場のECコンサル
楽天市場のコンサルタントには、SEOとSEMの両面における専門的な知識とノウハウが求められます。
まず、楽天市場での集客は検索エンジン経由が大きな割合を占めているため、商品ページのコンテンツ最適化や効果的なキーワード戦略の立案が重要となります。
また、楽天市場独自のポイントプログラムを活用した販促施策や、SPU対策の提案能力も必要不可欠です。
特にSPUは購入者のポイント付与率に大きく影響するため、戦略的な活用方法の指南が求められるでしょう。
さらに、定期的なセールイベントに合わせた販促計画の立案や、R-Karteを活用した顧客分析なども重要な支援領域となっています。
(2)AmazonのECコンサル
Amazonのコンサルタントには、プラットフォーム特有のアルゴリズムへの深い理解と対応力が求められます。
特に、Buy Box(購入ボックス)の獲得戦略やA9アルゴリズムへの対応など、専門的な知識が不可欠です。
また、広告運用においては、スポンサープロダクト広告やスポンサーブランド広告など、各種広告商品の特性を理解し、費用対効果の高い運用戦略を提案する能力も重要です。
さらに、FBAの活用方法や在庫管理の最適化、クリエイティブの制作支援など、複雑な要素を総合的に管理する能力も必要となります。
加えて、商品登録時のコンテンツ最適化やレビュー管理、カスタマーサポートなど、多岐にわたる運営サポートも提供できることが求められます。
(3)Qoo10のECコンサル
Qoo10のコンサルタントには、20〜30代女性をメインターゲットとしたマーケティングの専門知識が重要です。
特に、メガ割などの大規模セールを活用した販促戦略の立案や、韓国トレンドを意識した商品展開の提案が重要な役割となります。
また、Qoo10独自の広告システムやクーポン施策を効果的に活用する知識も必須です。
さらに、共同購入の仕組みを活用した集客施策や、モバイルユーザーを意識した商品ページの最適化なども、重要なコンサルティング領域となっています。
加えて、海外商品の取り扱いに関する知識や、競合分析に基づく価格戦略の立案なども、成功のための重要な要素です。
Qoo10について詳しく知りたい方は、Qoo10の概要を解説した記事も併せてご覧ください。
4.ECコンサルの費用と選び方
ECコンサルを活用する際は、費用対効果と選定基準を明確にすることが重要です。
なぜなら適切なコンサルタントの選定が、プロジェクトの成功を大きく左右するからです。
ここでは、ECコンサルの費用と選び方について解説します。
- 一般的な料金体系と費用相場
- サービス内容の比較ポイント
- 信頼できるコンサル会社の見極め方
(1)一般的な料金体系と費用相場
ECコンサルの料金体系は、主に3つのパターンに分類されます。
まず、月額固定制では基本的なコンサルティングサービスを継続的に提供する形式で、一般的に15万円から50万円程度となります。
次に、成果報酬型では売上の数%を手数料として設定するケースが多く、クライアントのリスクを軽減できます。
さらに、スポット支援は具体的な課題に対して短期的なアドバイスを提供するサービスで、数万〜数十万円単位での料金設定が一般的です。
(2)サービス内容の比較ポイント
コンサルティング会社の選定では、提供されるサービスの範囲と質を慎重に比較する必要があります。
特に、戦略立案から実務サポートまでワンストップで提供できる体制が整っているかどうかが重要です。
また、過去の支援実績や専門分野のほか、使用するツールや所有する技術についても確認しましょう。
これらの要素を総合的に評価することで、自社のニーズに最適なパートナーを見つけることができます。
(3)信頼できるコンサル会社の見極め方
信頼できるコンサル会社を選定するためには、いくつかの重要な確認ポイントがあります。
まず、過去の支援実績と具体的な成功事例を詳しく確認することが大切です。
次に、担当コンサルタントの経験年数や専門知識、保有する資格なども重要な判断材料となります。
さらに、初回相談時の対応や提案内容の具体性を見ることで、その会社の専門性や信頼性の判断が可能です。
5.失敗しないECコンサル活用法
ECコンサルを効果的に活用するためには、適切な準備と進め方が重要となります。
成果を最大化するためのポイントを理解し、計画的に進めることで、投資対効果を高めることができます。
- 利用前に準備しておくべきこと
- 効果的な相談の進め方
- 成果を出すためのポイント
(1)利用前に準備しておくべきこと
ECコンサルを活用する前に、自社の現状と課題を明確に整理する必要があります。
具体的には、過去の売上データや顧客分析、競合情報などの基礎資料を準備して自社の課題を洗い出しましょう。
また、短期的な目標と中長期的なビジョンを社内で共有し、明確なゴールを設定することが重要です。
このような準備により、コンサルタントとの初回相談からより具体的な議論が可能となります。
(2)効果的な相談の進め方
コンサルティングを効果的に進めるためには、オープンなコミュニケーションが不可欠です。
まず、現状の課題や懸念事項を包み隠さず共有することで、より的確な解決策を得ることができます。
全く商品が売れていないなど、言いたくないような事情でも隠さず伝えた方が、ECコンサルも今後の施策を立てやすくなります。
また、定期的なミーティングでは、進捗状況の確認と共に、新たな課題や市場変化への対応も協議します。
このような双方向のコミュニケーションにより、より実効性の高い支援を受けることが可能となるのです。
(3)成果を出すためのポイント
ECコンサルから最大の成果を引き出すためには、実行力が鍵となります。
提案された施策は、スピーディーに実行に移し、結果を測定・分析することが重要です。
また、PDCAサイクルを回しながら、必要に応じて軌道修正を行うことで、より効果的な施策へと発展させていきます。
さらに、社内チームの育成も並行して進めることでコンサル会社に依存せず、EC事業運営の内製を目指せます。
6.ECコンサル活用の成功事例
実際のECコンサル活用事例を見ることで、その効果と可能性をより具体的に理解できます。
様々な業態での成功パターンを学ぶことで、自社での活用方法のヒントを得ることができるでしょう。
- 新規参入での活用事例
- 売上改善での活用事例
- 複数モール展開での活用事例
(1)新規参入での活用事例
福岡県にある通販企業が立ち上げた美容ブランドも、EC参入時にコンサルを利用しています。
選択したECコンサルは、ECで販売する商品の開発から販売までを幅広く手掛けるサービスを提供しています。
商品のブランディングや開発、コンセプトの策定からコンサルが関わり、商品ローンチ後はSNS運用、ブランドLPの作成などを実施し、安定した売上を上げられるようになったそうです。
(2)売上改善での活用事例
とある美容コスメメーカーは、Qoo10でのショップ展開時にECコンサルを導入しました。
それまで他のモールでの販売はあったものの、転売が多く自社以外の窓口から7,000万円以上も売上が流出していたそうです。
ECコンサルはこの部分に目をつけ転売対策を強化し、Qoo10を含めた自社公式ショップへ販売窓口を一本化。
さらにQoo10での広告運用なども実施したことで、売上が4億円以上も上がりました。
(3)複数モール展開での活用事例
とある美容コスメメーカーは、ECモールへの出店はしていたものの、自社と親和性が高いQoo10へはまだ出店していない状態でした。
主要なモールへの出店を優先していたためQoo10運用の知識がなく、出店を躊躇っていたためです。
そこでECコンサルの導入を決意し、Qoo10を専門的に扱うコンサルタントの中で、出店代行から運用まで包括的なサービスを提供している企業を選びました。
ECコンサルは既存のECモールの販売データを分析し、カテゴリやKWなどを調査したうえで、アクセス向上施策を実施。
さらに、メガ割の開催に合わせたインフルエンサーマーケティングや、広告運用を併用したことで初参加のメガ割で1,500万円の売上を達成しました。
また、メガ割で獲得した新規顧客をリピーターとするための施策も実施し、クーポンの発行やメールマガジンの配信により、継続的に安定した売上を出すことに成功しています。
7.初心者におすすめのECコンサル会社4選
EC事業の成功には、信頼できるコンサルティング会社の選定が重要な要素となります。
ここでは、実績と評価の高い4社を紹介し、それぞれの特徴と強みを解説していきます。
- LimeLight株式会社
- 株式会社これから
- ジャグー株式会社
- ECマーケティング株式会社
(1)LimeLight株式会社
LimeLight株式会社は、Qoo10に特化した専門的なコンサルティングサービスを提供しています。
同社の最大の特徴は、Qoo10の出店から運用、プロモーション戦略まで全領域をカバーする豊富なノウハウです。
また、クライアントの商品特性や目標に応じたカスタマイズされた支援プランを提案することができます。
Qoo10内の受賞実績も多数ある企業で、Qoo10に特化したコンサルをお探しの方におすすめの企業です。
(2)株式会社これから
株式会社これからは、ECサイトの制作支援に特化したECコンサル企業です。
自社、ECプラットフォームでのネットショップ制作はもちろん、AI解析や販売プランの策定、改善など幅広く担当しています。
さらに、ネットショップ集客も得意としており、自社ECサイトを持つ方専用の広告運用プランも提供しています。
自社ECサイトを持ちたいと考えている企業、ECプラットフォームに精通したコンサルを入れたい方は、ぜひ利用してみてください。
(3)ジャグー株式会社
ジャグー株式会社は、楽天SOYやYahooベストストアなどの受賞歴を持つECコンサル会社です。
楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazon、その他モールの支援のほか、自社ECサイトの立ち上げにも対応しています。
EC販売事業に精通したプロによるコンサルティングで、利益拡大と実行支援を行い、将来的な内製化のサポートも可能です。
また、モールでの広告のみの運用支援などスポット依頼も可能で、予算を抑えてECコンサルを入れたい企業におすすめです。
(4)ECマーケティング株式会社
ECマーケティング株式会社は、複数モールでの展開を得意とする総合的なコンサルティング会社です。
これまで支援したコンサルティング実績は500社以上で、集客から接客、Web制作まで幅広いサポート範囲のサービスを提供しています。
各モールの特性を活かした最適な出店戦略の立案から、効率的な運営体制の構築までをサポートしています。
また、独自の分析ツールを用いた市場調査や競合分析により、データに基づいた戦略提案が可能です。
まとめ
ECコンサルティングは、オンライン販売の成功に不可欠なサービスとして注目を集めています。
専門家の支援を受けることで、市場分析から戦略立案、運営体制の構築まで、効率的に事業を展開できます。
特に、各ECモールの特性を理解したコンサルタントを選定することで、より効果的な支援を受けることが可能です。
成功のためには、自社の課題を明確にし、適切なパートナーを選ぶことが重要です。
Limelight株式会社は、Qoo10の出店から運用まで全領域のノウハウを熟知したメンバーで運営するEC運用代行会社です。
- 出店代行
- 運用代行・コンサルティング
- 広告運用代行
以上のほかに、競合調査や問い合わせ対応、運用状況の分析や改善提案など、幅広い分野での支援が可能です。
Qoo10出店を検討している方はぜひLimelight株式会社までお問い合わせください。